Color Column

色の専門スクール&サロン 彩音 伊藤裕子【神奈川県川崎市】

おいしい料理の演出方法

作った料理はおいしく食べて欲しいし、食欲を刺激するものをおいしく食べたい!
そんな時にも、色は大活躍してくれます。

人が「おいしそう」と思うのは多くは暖色系。
緑の多い自然界で、目立って鳥や虫に食べてもらうために、植物はその実を赤や橙、黄色へと変化させます。
ファーストフードでこのあたりの色が多く使われている理由のひとつがこれです。

さて、お料理をおいしそうに見せるにはどうしたらいいのか。

【方法その1】季節感の演出

旬の料理・旬の素材のみならず、器や盛り付けで季節感が演出できます。
例えば同じ料理でも、冬は温かみのある暖色系の器を使い、夏は涼しげな寒色系の器に盛り付けるというだけでも雰囲気が変わる。

そこに付け合せるものの色も、ちょっと工夫するだけで季節感を演出できます。

【方法その2】バランスのよい配色

やさしい食事と五行説」にも書きましたが、配色が美しいと食欲も喚起されます。
そしてこれらは料理だけでなく、それを盛り付ける器の色彩まで考えて盛り付けると一層の効果を生み出すのです。

【方法その3】あかりの演出

あかりでも、料理に光沢が出たり器が引き立つなど、おいしく見せる演出をすることが可能です。

今やあかりのほとんどはLEDで、「白熱灯」「蛍光灯」という売り方ではなくなっていますが、LEDそのものがいろいろな種類の光を演出してくれています。

光源が小さく、輝度(まぶしさ度)が高い「白熱電球タイプ」は、陰影が出やすいあかりです。
光が器やソースなどに反射して艶や光沢が生まれ、より立体的に料理を演出してくれます。
また、赤みを帯びた光が食材の赤みをより鮮やかに引き立たせてくれ、食卓がマイルドに感じられます。

一方青紫の色光が強い「蛍光灯タイプ」は、拡散光で陰影が出にくいので、料理やテーブル全体を明るく見せることで素材の色や美味しさを鮮やかに再現します。
赤、緑、青の三色をより色鮮やかに照らし出す高演色タイプは野菜の色映えがよく、より一層料理を美味しく演出してくれます。

家の食卓で家族で食べる料理なのか、大きなパーティー会場で大人数で食べる料理なのか。
それによってお料理の見せ方、あかり演出の仕方は大きく変わってくるでしょう。

ファッション同様、お料理の演出にもTPOがあるということですね^^

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