脳は都合よくキレイ色調整する 2018.07.13 カラーセラピーと色彩心理 こういう色を「甘そう」と感じたり こういう色を「辛そう」と感じたり トウモロコシは黄色いものだと思っていたり イチゴは赤いものだと思っていたり 私たちは、身の回りのものと特定の色を強く結びつけて記憶しています。 だからもし、甘い飴だと思って舐めたものが苦かったら吐き出したくなるし、スパイスを舐めて甘かったら違和感を感じます。 トウモロコシが真っ赤だったりイチゴが真っ青だったりしても、異質に感じて食べようという気になりません。 実在するものと色を関連づけてイメージすることが多い私たち。 しかしおもしろいことに、私たちはその色を正確に記憶しているわけではないのです。 たとえば肌の色なら、実物よりも色白に(明度は高く、彩度は低く)記憶しています。 だから自分の肌の色を絵の具で再現しようとすると、実際よりも色白に作ってしまいがち。 これをうまく活用して、美肌に見せているのが、ビューティーアプリ。 「写真で見ると若くて美肌のキレイな方だと思ったんだけど、実際は…」という、アレです。 だからある意味、ビューティーアプリで撮った写真を見た人が「実物の方がいいですね!」なんて言ってくださったら、それは最高の褒め言葉かもしれません。 この記事内容に、自分の写真を載せるのは勇気がいります(笑) 桜の色もそう。 「桜はピンク」と私たちは思っていますが、実際に写真を撮って見てみると「あれ?思ったより白っぽい」と感じたことはありませんか? けれど桜の名所を写したパンフレットやポスターの写真はピンクです。 それは私たちが脳内で、「桜=ピンク」という補正をしているため、それに合わせて加工しているから。 本当の色をそのまま載せると逆に違和感になってしまうのです。 加工していない桜色 加工した桜色 このように、イメージとして記憶されている色を「記憶色」といいます。 肌の色は実物よりも色白に(高明度で低彩度に)、それ以外の記憶色は、実際よりも色みが強く(高彩度に)イメージされている。 空の青、木々の緑も代表的な記憶色。 脳って結構、都合がよくいい加減。 でもこれが、私たちの人生を豊かにしていく秘密の鍵でもあると思うのです。 カラーセラピーと色彩心理